東芝・過労うつ病労災・解雇裁判

 
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 労災申請するまで
 1.休職後 
 2.会社と交渉
 3.団体交渉
 4.労災申請・解雇
 労災申請してから
 5.労働基準監督署訪問
 6.労災不支給決定
 審査請求
 7.審査請求提出
 8.審査請求棄却
 再審査請求
 9.再審査請求提出

労災申請・解雇

労災申請するまで (1)  
1.休職後

● 2001年9月4日 休職開始 

漠然と、私の病気は労災ではないかと思う。
(休職するまでの辛い経緯は意見陳述書事件の概要等をお読みください)

● 2001年12月頃 神奈川県労働センターに電話相談(無料)

労災申請について全く知識が無かったため、雑誌に載っていた「神奈川県労働センターの電話相談」に電話しました。お役所であるため、お客様対応とはいきませんでしたが、残業時間を告げると、「それは労災だから労災申請しなさい、監督労働基準署は熊谷労働基準所だからそこに行きなさい」と親切にアドバイス。
「傷病手当を提出すると労災申請ができないのか」との質問には「労災は認定に時間がかかるから傷病手当をとりあえず提出しなさい。どちらも提出できる」とアドバイスされました。
後で調べたら、各都道府県に労働センターがあるようです。全て無料で相談に乗ってくれますが、必ずしも親身な対応とは限らないようで、各労働センターの体質によって違うようです。

● 2002年1月  課長・部長から労災申請について説得

傷病手当金の申請用紙を渡された時、私の病気は私病ではなく労災ではないかと庶務担当に申し出たところ、部長・課長に会議室に呼ばれ説得されました。
その後、課長が毎日のように自宅に電話をかけてきました。私が休職した大きな原因を作った課長、話もしたくありません。そのため体調が悪化したので、労災申請については、体調が良くなってから考えようと思いました。このころは、会社に近寄るのも嫌でした.

● 2003年春頃 「Q&A過労死・過労自殺110番」(本)購入

何気なく本屋で購入。 Q&A形式で、とても読みやすく、労災申請について詳しく書かれてあります。どこから読んでも良いので、本を読むと頭痛がして、長い読書ができない状態だった私にも、読むことができました。労災申請を考えている人におすすめ本です。
私のタイムカード上の残業時間は、5ヶ月間80時間〜100時間。そして6ヶ月目に倒れる。これだけでも充分労災に当たる、と確信しました。

◆「Q&A過労死・過労自殺110番」は現在発売されていない様なので、代わりの推薦本 
  「過労死の労災申請」
出版社/著者からの内容紹介
●本書は、著者自らの労災申請の体験を踏まえ、過労死の 遺族や支援者の「知恵や経験」を集めてつくりました。
●過労死の労災申請をスムーズに行うためのノウハウや過労死 の予防法などをまとめたコンパクトな解説書です。


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2.会社と交渉

● 2004年3月26日 課長に労災申請申し入れ(休職期限切れまで半年)

「休職期間が切れるまでに復帰の目処が立たない、労災と認めて欲しい」と課長に言う。

● 2004年4月23日 課長から回答

「休職と労災は違うので休職期間が終わるからと言って労災扱いにはできない」と課長から回答。「では自分で労働基準監督署に労災申請に行く」と言うと、「総務に言っておく」と課長から回答がありました。

● 2004年6月16日 深谷工場総務と話し合い

会社に労災申請を申し入れてから3ヵ月後、やっと東芝深谷工場総務と話し合いが行われました。なぜもっと早く総務が話し合いに出てこなかったのか、不満でしたが、あっさり、「重光さんの場合は労災に当たらない。9月9日までに復帰しないと解雇になります。」と言われました。4月に課長から言われた「休職と労災は違うから」と言う言葉は何だったのか。
解雇期限までたったの3ヶ月。自分は一体この先どうやって生きていけばいいのか、ひどく不安になりました。

● 2004年6月17日  不安で眠れず、相談機関を探す

@熊谷労働基準監督署に電話。

 6月21日に面会に行く約束をしました

A日本労働弁護団の無料電話相談に電話

弁護士が相談に乗ってくれ、無料なのにとても親切でした。また何かあったらここに電話すればいい、そう思えて力が沸きました。
すぐに労災申請しなさいと言われ、過労死弁護団の紹介、または、最寄の弁護士会の労働専門の弁護士に相談すると良い、とアドバイス。また、当時の業務に関する資料については、「会社は隠すからすぐ確保した方が良い」とアドバイスしてくれました。 この時は、東芝が資料を隠すなんて・・と思っていましたが、実際、裁判になると東芝は見事に資料を隠してきました。それどころか、見たことも無いタイムカード(おそらく偽造)を提出する始末でした。
○日本労働弁護団のHPはこちら(無料電話相談おすすめです)

● 2004年6月21日 熊谷労働基準監督署初訪問

担当官Kさんと課長2人と約2時間の面接。まず、当時の状況についての調書を取られました。(この聴書は後に、2度目の聴書作成時に参考資料となったようです。)その後、労災申請についての概要を説明され、私の労災申請に必要な労災申請用紙をもらいました。私の病気が労災に当たるかとの問いには「精神疾患の場合は答えられない」と回答でした。
一通り労災についての説明はしてくれましたが、お役所対応でした。労災申請して欲しくないとしか思えないような冷たい対応。労働基準監督署は私の味方にはなってはくれない所だと悟りました。帰宅途中、「自分で頑張らなければ」と思いながらも涙が出てきました。
  (参考)労働基準監督署からもらった資料 (厚生労働省のHPにリンクしています)
         精神障害等の労災認定について
         労災保険給付の概要
         療養(補償)給付の請求手続
         休業(補償)給付傷病(補償)年金の請求手続  
         

● 2004年6月25日 会社総務と2回目の話し合い。

「休職期間の切れる9月9日までに会社に復帰しないと解雇します。7月23日に解雇通知を渡します。」と言われました。休職期間の延長、在宅勤務等を申し出ましたが、全て却下。進展はありませんでした。

● 2004年7月1日 熊谷弁護士会弁護士に相談

相談料30分5000円 日本労働弁護団に相談すると良いと言われました。

● 2004年7月8日 過労死弁護団に相談

現在の担当弁護士と直接面接、相談時間30分相談料無料
「労災に当たらないと言ったのは、東芝の上部の人間ではないだろう」と言われ、交渉は組合で大丈夫だろうと、個人加入の組合「Wユニオン」を紹介されました。
 ○過労死110番のホームページはこちら

● 2004年7月8日 「Wユニオン」に相談

弁護士相談後、すぐに「Wユニオン」の事務所を訪れ相談。相談した時の最初の言葉は「こういうのは難しいのよ」でした。事情を詳細に説明すると、「なんてひどい会社だ、頑張りましょう」と言ってくれました。「会社は悪どいから、これから大変よ」と言われながらも、東芝はそんな悪どいことはしないだろうと、このときは信じていました。

● 2004年7月15日 産業医と面接

産業医から特に何も言われませんでした。会社で働くことができないと認めてくれたようです。私の主治医に産業医から症状を問い合わせたいとの事で、それを承認する書類に印をしました。産業医は会社に雇われた人なので、信用していませんでしたが。

● 2004年7月15日 東芝労組深谷支部委員長から突然の呼び出し

東芝労働組合深谷支部委員長から電話で突然呼び出され、「本人の働こうと言う意欲があれば会社にでて来れるはず」などと言わました。総務と労災の話をしていることを組合はどこから知ったのか。総務から連絡が行ったとしか思えません。
いままで東芝労働組合は「組合員のために何もしないところ」と思っていましたが、どうやら「組合員のためでなく、会社のために働くところ」だったようです。 この組合の存在する意味は何なのでしょうか。
                                                

これ以降は、労災申請するまで(2) に続く

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